音楽堂 舞台表現の可能性「金春禅竹の劇世界」 能「定家」
能〈定家〉 ていか
時雨降る初冬。北国から上京した旅僧が都・千本あたりを訪れ、雨宿りしていると、女人が現れて、「これは藤原定家の旧居である」と教える。女人は僧を、蔓草のからむ石塔に導く。そこは後白河天皇の皇女・式子内親王の墓だった。「定家の執心がこの蔓草となって死後も離れないのだ」と二人の秘恋を明かす女人は、「われこそ式子内親王」と正体を明かし、石塔の蔭に消える。
僧の供養に引かれ、衰えやつれた内親王の霊が姿を見せる。法華経の功徳で緊縛は解け、報恩の舞を舞うものの、再び蔓草が這い掛かり、内親王の姿は暗闇の中に消えてゆく。
世阿弥の女婿・金春禅竹の傑作二題。能〈定家〉は『新古今和歌集』の名歌人を一組の恋人同士と仮想した宿業のドラマ。併演の舞難子〈杜若〉は『伊勢物語』に名高い在原業平と藤原高子が花の精と一体化する幻想の舞である。
(村上湛:音楽堂邦楽主幹)
開催日程 |
2 / 20 (日) 開場 13 : 15 開演 14 : 00
| ||
---|---|---|---|
会場 | 交流ホール | ||
出演者 |
舞囃子「杜若 素囃子」 シテ:梅若万三郎 笛 :竹市 学 小鼓:成田 奏 大鼓:山本寿弥 太鼓:麦谷暁夫 能「定家」 シテ:大槻文藏(人間国宝) ワキ:福王茂十郎 アイ:野村萬斎(音楽堂邦楽監督) 笛 :竹市 学 小鼓:成田達志 大鼓:山本哲也 地頭:浅井文義 お話:村上 湛(音楽堂邦楽主幹) | ||
料金 |
・邦友会会員10%割引(限定125席) ・未就学児入場不可 ・25歳以下公演前日より半額で購入可(要証明書類) ・公演予定時間: 約210分(休憩あり) | ||
プレイガイド | 石川県立音楽堂チケットボックス TEL 076-232-8632 | ||
関連サイト |
2/7(月)開催:プレ講座「能の楽しみ」〜最高至上の傑作・能〈定家〉に分け入る! |