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オーケストラ・アンサンブル金沢 洋邦コラボレーションコンサート

これぞ金沢ならではの企画!

今回のプログラムはギリシャ以来続く西欧のアートと同じく、東アジアの中の日本で長く培われた、〈お茶の芸術、能楽の芸術〉オーケストラ・アンサンブル金沢OEK)のメンバーに触媒になっていただき、単なるコラボではない、深い処で結ぶ試みです。

1曲目は40年ほど前に初演された「タブラ・ラサ」という題名の北欧のペルトの作品。「タブラ・ラサ」は、『人は平等にまっさらな状態で生まれ、差異はすべて生まれた後に書き加えられる』という考え方の象徴の言葉。まずこの作品の舞台で、茶道の名人である奈良宗久さんと能舞の名人渡邊荀之助さんが、静謐な音楽の上に何かを書き残そうとします。ソロヴァイオリンは若く細い山根一仁さんとOEKの機関車アビゲイル・ヤングさん。プリペアド・ピアノには大井浩明さん。どのような舞台になるかとても楽しみです。

2曲目は「ゆにわ/しまⅣ-b」と言う、未来が楽しみな若林千春さんの曲です。5つの楽器のために書かれ、OEK松木さやさんのフルート、若き細木唯さんのチェロ、鳳聲晴久さんの能管、藤舎呂英さんの小鼓、住田福十郎さんの大鼓で演奏されます。これは、今年から数年かけて本格的なお能の新作を世に問うという壮大な夢を持ち、井上が始めた「是阿観作曲家コンクール」第一回受賞の作品です。この『ゼアミ=是阿観=コレアカン』コンクールは審査委員は池辺晋一郎、井上道義、そして松下功(日本作曲科協議会会長…ところがなんとこの夢に激しい情熱をもって協力して頂いた彼は、全くの突然心臓動脈破裂で9月に亡くなってしまった!)。そして、未来に完成を待つ能は、石川出身で戦前から戦中にかけて台湾に巨大なダムを作り、人々から感謝され、今では大きな観光名所にもなっている八田與一氏の、美人妻外代樹さんを主人公とした幽玄能。彼女は戦後帰国せずダムに身を投げたのです。

3曲目、このプログラムの中心となる「ミューズを率いるアポロ(音楽の神アポロ)」というストラヴィンスキー作品では、勿論その流麗さをOEKが全力で見せてくれるでしょう。

今、世の中はすべてがインターネットで結ばれているようで、現実は専門分野ごとに分断されています。僕の喉のがんの時にも耳鼻咽喉科の中にも耳と喉の専門があり、互いにあまり興味を持とうとしないことに驚き、まして歯科ともなると専門用語も通じないことに呆れました。これは邦楽と洋楽の楽譜の在り方の距離からくる(特に洋楽側の)無理解にも通じます。

今の音楽堂がしなければならないのは、人々と本当の深い意味で結ばれるような真の未来を見据えた人が集まる場所を提供すること。音楽堂では実はこのような事が続けられていますが、更に勇気をもって柔軟に舵を取るべきと考えます。その意味でも、この公演の焦点は、未来を遠く見つめて音楽堂が歩む道に向いていると確信しています。(井上道義:OEK桂冠指揮者)

開催日程
11 / 7 (水)  開場 18 : 15 開演 19 : 00
会場邦楽ホール
出演者
井上道義
渡邊荀之助
奈良宗久
山根一仁
アビゲイル・ヤング
大井浩明
細井唯
松木さや
鳳聲晴久
藤舎呂英
住田福十郎
演奏曲目
ペルトタブラ・ラサ
若林千春ゆにわ/しま IV-b 〜独奏フルート、独奏チェロ、能管、小鼓と大鼓のために〜
ストラヴィンスキーミューズを率いるアポロ
料金 全席指定
S5,000-
A4,000-
B2,000-
託児ルームの申込は11/2まで(有料 TEL.076-232-8111)
プレイガイド 石川県立音楽堂チケットボックス TEL 076-232-8632
チケットぴあ(Pコード110-556)
ローソンチケット(Lコード54639)
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