パイプオルガン
県立音楽堂コンサートホールのオルガンは、ベルリン・フィルハーモニー・ザールや愛知県立芸術劇場のオルガンを製作しコンサートホールのオルガン製作では定評のあるベルリンのカール・シュッケ社が製作しました。
スタイルとしては、19世紀半ば以降、ドイツ圏のコンサートホールに設置されるようになったロマンティック・オルガンで、明快かつ重厚な響きでオーケストラと共に演奏するのに最適な特徴を持っています。音量を調整するスウェル機能やコンテンポラリーでしばしば求められる風圧の調整も可能な機構を備えています。
設計・製作・組立 | カール・シュッケ社(ベルリン) |
---|---|
演奏 | 鍵盤4段鍵盤+ペダル鍵盤 69ストップ、パイプ数=5143本 |
スタイル | ドイツ・ロマンティック |
オルガンデザインについて
オルガンデザインについては、日本古来の伝統であるひろげた扇子の形状を、ホールデザインとの一体感に配慮してモティーフとしました。また、オルガンケースの大きな扇子は5個の扇子から構成されており、それぞれがコントラストをもった独特の形状と伝統的モティーフで、石川県立音楽堂のオルガンの特徴を表現しています。
更に、奥行きのある水平トランペットの配置がデザイン全体に力強さを加味しています。演奏台の各所には、石川県の伝統工芸である輪島塗が採り入れられました。演奏台の扉には、日本古来の桜と楓(紅葉)の図柄が描かれています。